ローズパレード

新年を彩る花と音楽とコミュニティの祝祭


2025/12/31

毎年1月1日、カリフォルニア州パサデナの街は、世界的に有名な「ローズパレード」で色とりどりの祝祭ムードに包まれます。サンガブリエル山脈に朝日が昇ると、通りには毛布にくるまった観客たちがホットチョコレートを片手に並び、花で飾られた豪華なフロートやマーチングバンド、華やかな騎馬隊の行進を心待ちにしています。このパレードは美しさと創造力、そして人々の一体感で新年の幕開けを飾る壮大なスペクタクルです。

1890年から続くローズパレードは、毎年70万人以上が現地で、さらに何百万人もの人々がテレビで見守る一大イベント。地元の人も観光客も、遠くからテレビで観るファンも、誰もが“希望”と“再生”、そして自然美の芸術性を祝うこの祭典に心躍らせます。

主な見どころ

花のフロート

パレードの主役は、なんといっても花で作られた巨大なフロート。すべてのフロートは生花や種、樹皮など天然素材のみで装飾され、童話のお城や火を吹くドラゴンなど、緻密で色鮮やかなデザインが並びます。ボランティアたちが徹夜で仕上げるフロートは、見た目も香りも圧巻。数百万本の生花が放つ芳香と色彩の競演は、まさに夢のような光景です。

主なイベント

パレードと並ぶ名物が、全米屈指のカレッジフットボール「ローズボウル」、トップバンドが競演する「バンドフェスト」、騎馬隊の妙技が楽しめる「エクエストフェスト」、そして間近でフロートを鑑賞できる「フロートフェスト」。ブラスバンドの音色、馬の蹄のリズム、家族連れの笑い声が新年の街に響き渡ります。

衣装と装飾

マーチングバンドの制服はスパンコールや羽飾りで輝き、騎馬隊は伝統的なウェスタンやパレード衣装で登場。フロートの乗員やボランティアも、プリンセスドレスや宇宙服、動物の着ぐるみなど、テーマに合わせたコスチュームでパレードを彩ります。通りにはバナーや紙吹雪、バラやユリ、ランなどのパステルカラーが溢れ、目にも鼻にも幸せな時間が広がります。

伝統グルメ&ドリンク

パレード前夜から沿道でキャンプする人たちは、朝食ブリトーやチュロス、ホットドッグ、熱々のコーヒーやココアを楽しみます。ローストアーモンドやケトルコーンの甘い香りが花の香りと混ざり合い、パレード後は地元レストランでカリフォルニア産シトラスや焼きたてペストリーの新年ブランチが人気です。

文化・歴史的背景

ローズパレードは1890年、パサデナのバレーハントクラブが「温暖な冬と花の美しさ」を東部の友人に自慢するために始めたのがきっかけ。馬車に花を飾った小さな行進から始まり、今では都市や企業、NPOがスポンサーとなる国際的なイベントに発展しました。再生や地域の誇り、創造力とチームワークの象徴として、今も多くの人に愛されています。

パサデナの住民にとっては、ローズパレードは街の誇りであり、世界中の注目が集まる特別な日。ボランティアでフロート作りに参加したり、コロラド通りで夜を明かしたりするのは“パサデナっ子”の通過儀礼ともいえます。その希望と団結のメッセージは、カリフォルニアを越えて広がっています。

参加者の声

子どもの頃からテレビで観ていたけど、実際に現地で見ると本当に魔法のよう。フロートの美しさと生花の香りに圧倒されました。何ヶ月もかけてフロートを作ったというボランティアの方と話したら、その誇りが伝わってきて感動しました

豆知識

  • すべてのフロートは天然素材のみで装飾され、塗料や造花は一切使えません。
  • 毎年1,800万本以上の花がパレードで使われます。
  • 天候で中止になったことはなく、元日が日曜の場合のみ1月2日に順延されます。
  • パレードのコースは約8.8km(5.5マイル)、所要時間は約2時間です。

開催日程

ローズパレードは毎年1月1日(元日が日曜の場合は1月2日)、カリフォルニア州パサデナで開催。

開催日程は変更になる場合があります。最新の情報は公式サイトなどをご確認ください。

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実際の様子


開催情報

名称 ローズパレード
アメリカ
エリア カリフォルニア, パサデナ
開催時期 2025/12/31
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