狂人の祭り
サン・ミゲルが熱狂する色と笑いとカオスの祭典
2026/06/13
毎年6月、コロニアル都市サン・ミゲル・デ・アジェンデは「ディア・デ・ロス・ロコス(狂人の日)」の爆発的な色彩と笑いに包まれます。年に一度の日曜日、何千人もの仮装した人々が石畳の街を埋め尽くし、踊り、キャンディを投げ合い、街全体が生きたカーニバルと化します。写真好きも家族連れも、予想外の出来事を楽しみたい旅人も、「ロコスの日」では誰もが自由に自分を解放し、“みんな違ってみんないい”を体感できます。
この祭りは毎年6月13日に最も近い日曜日に開催され、地元民も観光客も大歓迎。スペクタクルやユーモア、街全体がはじける非日常を味わいたい人にぴったりのイベントです。
主な見どころ
大パレード
ディア・デ・ロス・ロコスの中心は、1万人以上が参加する大パレード。スーパーヒーローやモンスター、政治風刺やポップカルチャーのキャラクターまで、次々と現れるグループが観客を驚かせます。ブラスバンドや太鼓の音が響き、ダンサーや山車からは大量のキャンディが投げられ、子どもも大人も歓声を上げて拾い合います。歴史地区を練り歩くこのパレードは、まさに“楽しいカオス”そのものです。
仮装とデコレーション
祭りの魂はなんといっても仮装。手描きのマスク、羽根飾りのヘッドドレス、スパンコールのマント、カラフルなウィッグ…グループによっては数か月かけて衣装を作り上げます。街にはバナーや風船、花が飾られ、紙吹雪や衣装のきらめき、布の手触りが五感を刺激します。
伝統グルメ&ドリンク
街中に屋台が立ち並び、焼きトウモロコシやタコス・アル・パストール、シナモンシュガーがたっぷりのチュロスの香りが漂います。タマレスやエローテ(焼きトウモロコシ)、アグア・フレスカ(フルーツドリンク)も人気。スパイシーなサルサやカリカリのトルティーヤチップス、パレードで投げられる甘いキャンディも祭りの味です。
文化・歴史的背景
ディア・デ・ロス・ロコスの起源は植民地時代にさかのぼり、カトリックの聖アントニオ(失せ物と動物の守護聖人)への信仰と、先住民・スペインの伝統が融合したもの。もともとは収穫に感謝して園芸家や果樹栽培者が奇抜な仮装で行進したのが始まりです。時を経て、ユーモアや風刺、コミュニティ精神が前面に出た市民参加型の祭りに進化。今も家族や仲間と一緒に楽しみ、みんなで自分や社会を笑い飛ばす大切な伝統です。
現在ではサン・ミゲル最大規模の祭りのひとつとなり、数万人の観光客を集め、街全体が創造力と喜びでひとつになります。
参加者の声
カナダからこの祭りのために来ました。ネットで写真は見ていたけど、実際にその場にいると全然違う!音楽、キャンディ、どこを見ても仮装だらけ。巨大なルチャドール(プロレスラー)集団と一緒に踊らせてもらって、子どもに戻った気分でした。
豆知識
- パレード中に投げられるキャンディは1トン(1,000kg)を超えることも!
- 仮装には時事ネタや有名人、地元政治家なども多く登場し、メキシコのポップカルチャーを映す鏡になっています。
- 家族で何世代にもわたり参加し、衣装作りやパレードのコツを受け継ぐ家もあります。
開催日程
ディア・デ・ロス・ロコスは毎年6月13日に最も近い日曜日、メキシコ・グアナファト州サン・ミゲル・デ・アジェンデで開催されます。
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