ストローベア祭り(わらのクマ祭り)
フェンランド地方の生きた伝承が舞う新年のダンス
2026/01/08
毎年1月、ケンブリッジシャー州ウィットルシーの小さな市場町は、「ストローベア・フェスティバル」で活気に包まれます。全身を編み込んだ麦わらで覆った“ストローベア”が町を練り歩き、踊るこの伝統行事は、何世紀も続く冬の風物詩。週末の間、モリスダンスの鈴の音やホットサイダーの香り、色とりどりの衣装をまとった何百人ものダンサーと音楽隊が町を彩ります。ユニークで歴史ある、コミュニティの温かさにあふれた冬の祭りを体験したいなら、絶対に外せないイベントです。
ストローベア・フェスティバルは毎年1月第2週末にウィットルシーで開催され、地元住民やフォーク好き、イギリス各地・海外からの観光客が数千人集まります。家族連れや伝統好き、冬の憂鬱を音楽とダンス、フェンランドの魔法で吹き飛ばしたい人にぴったりの祭りです。
主な見どころ
ストローベアのパレード
祭りの中心は土曜日の大パレード。50kg以上のオート麦わらで作られたストローベアが、音楽隊やモリスダンサー、全国から集まったフォークグループとともに町を練り歩きます。パブやお店、街角で踊りを披露し、コインや拍手を集める様子は、麦わらのサラサラ音や鈴の音、踊り手たちの賑やかさが五感を刺激するウィットルシーならではの光景です。
フォークダンスと音楽
週末を通して、300人以上のダンサーや音楽家がモリス、クロッグ、ソード、ボーダーダンスなどを披露。木靴のリズムや棒のぶつかる音、リボンが舞う様子が町やパブを盛り上げます。歴史ある酒場では即興セッションも繰り広げられ、フィドルやアコーディオン、コンサーティーナの音色が夜遅くまで響きます。
衣装と装飾
ストローベアの衣装は新鮮な麦わらを編み込んで作られた、もこもこの“熊”スタイル。ダンサーや音楽隊も、鈴やリボン、フェイスペイント、花や羽根で飾った帽子などカラフルな衣装で登場。町はバンティングや麦わらをテーマにしたアートやクラフトで彩られ、手作り感あふれる温かい雰囲気です。
伝統料理と飲み物
フェスティバルでは、ポークパイやソーセージロール、温かいスープなどフェンランドの素朴な料理が人気。地元パブではリアルエールやホットサイダー、自家製ケーキも楽しめます。焼きたてやリンゴの香り、冷えた1月の空気の中で味わう温かい飲み物は格別です。
文化・歴史的背景
ストローベアの伝統は19世紀初頭、もしくはそれ以前の「プラウマンデー」の風習に由来し、農耕の始まりを祝うものでした。かつては家々を回って踊り、豊作や幸運を願ってコインや食べ物をもらっていました。1900年代初頭に一度禁止されましたが、1980年に地元有志によって復活。今ではフェンランドの誇りと農村のレジリエンス、コミュニティの力を象徴する祭りとなっています。
参加者の声
ロンドンから初めて来て、そのエネルギーに圧倒されました。ベアのダンスは見入ってしまうし、音楽も最高。見知らぬ人とセイリッシュ(ダンス)に飛び入り参加しちゃいました!
豆知識
- ストローベアの衣装には50kg以上のオート麦わらが使われ、手作業で数日かけて作られます。
開催日程
ストローベア・フェスティバルは毎年1月第2週末、ケンブリッジシャー州ウィットルシーで開催されます。
開催日程は変更になる場合があります。最新の情報は公式サイトなどをご確認ください。
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