モルドン泥レース
泥と笑い、地元魂がはじけるカーニバル
2026/05/02
毎年春、エセックス州の川沿いの町マルドンは、伝説の「マッドレース」で泥と色彩、コミュニティの熱気に包まれます。何百人ものランナーが奇抜なコスチュームでブラックウォーター川の分厚い泥を駆け抜け、プロムナードパークに集まった何千人もの観客が大歓声で応援。スリルやチャリティ精神、イギリスらしい“おバカ”な祭りが好きなら、マルドン・マッドレースは一生忘れられない泥んこフェスティバルです。
マッドレースは毎年4月下旬から5月上旬、エセックス州マルドンのプロムナードパークで開催されます。地元住民や家族連れ、チーム、世界中からの参加者が400~500メートルの泥の川底を制覇し、チャリティと栄光を目指して挑みます。近年では観客数が1万2千人、出場者は250人を超えています。
主な見どころ
マッドレース本戦
祭りの中心は、ブラックウォーター河口の深く滑りやすい泥を400~500メートル突っ切るレース。ダッシュする人、這う人、転がる人…全員が頭からつま先まで泥だらけに。ブーツのズブズブ音、観客の大歓声、靴やプライドを泥に奪われる姿が、笑いとヒーロー気分を同時に味わわせてくれます。早い人は5分以内、泥との格闘が1時間続く人も。
仮装とチームスピリット
多くの参加者がスーパーヒーローや動物、タキシード、ウェディングドレスなど奇抜な仮装で登場し、レースはまるで動くカーニバル。タイムだけでなく仮装の出来栄えも競われ、泥だらけのパレードは家族やカメラマンにも大人気です。
チャリティとコミュニティ
このイベントは毎年数万ポンドのチャリティを集めており、ランナー1人あたり最低50ポンドを寄付。子どもから大人まで、さまざまな人が泥の中で一つになり、地域の絆を深める一日です。
グルメとお祭り気分
プロムナードパークにはフィッシュ&チップスやバーガー、ソーセージロール、スイーツなどイギリス定番の屋台がずらり。揚げ玉ねぎや紅茶の香り、潮風が混じり合い、芝生でピクニックを楽しむ家族や、スプラッシュパークで遊ぶ子どもたち、ライブ音楽や実況で一日中活気にあふれます。
文化・歴史的背景
マッドレースの始まりは1973年、クイーンズ・ヘッドというパブで「ディナージャケット姿で川を渡ればビールを奢る」という賭けから。やがてビール樽をかけたレースとなり、現在は仮装とチャリティ精神が加わった大イベントへと進化しました。サクソン時代から続く古い町マルドンは、個性的な伝統と有名な塩でも知られ、マッドレースは「泥にまみれても笑顔!」という地元の誇りとユーモアの象徴です。
参加者の声
「マッドレースは3回目ですが、毎回きついけど最高に楽しい!泥がブーツを吸い込み、観客の声援に背中を押され、泥まみれでゴールした瞬間がたまらない。」― スティーブさん(地元ランナー)
「家族で観に来て、午後中ずっと大笑い。コスチュームも最高だし、雰囲気がとてもフレンドリー。子どもたちは早く大きくなって出場したいって言ってます!」― レイチェルさん(観客)
「僕にとっては“恩返し”の場。父の思い出のためにチャリティで走っていて、毎年素敵な仲間と出会える。泥の中で感じる一体感は他にないです。」― トムさん(チャリティランナー)
豆知識
- レース距離は約400~500メートル、でも体感はそれ以上!
- もともとは冬開催でしたが、安全と観客の快適さのため春に変更されました。
- 泥の中に靴や靴下、仮装が消えるのは日常茶飯事。回収もお楽しみの一つです。
開催日程
マルドン・マッドレースは毎年春、エセックス州マルドンのプロムナードパークで開催されます。
開催日程は変更になる場合があります。最新の情報は公式サイトなどをご確認ください。
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