ブレマー・ギャザリング

ハイランドの誇りと王室の華やぎが響くスコットランドの祭典


2026/09/04

毎年9月、スコットランド高地の村ブレイマーは、タータンの鮮やかさ、バグパイプの響き、豪快な力自慢の競技でにぎわう伝説の「ブレイマー・ギャザリング」で活気に包まれます。松林やヒースの香る丘陵を背景に、スコットランドで最も有名なハイランドゲームズが開催され、地元の人も観光客も、そして英国王室も一堂に会し、伝統と力、コミュニティの絆を祝います。バグパイプの音色や何世紀も続くスポーツの熱気を味わいたいなら、ブレイマー・ギャザリングは一生忘れられない光景となるでしょう。

ブレイマー・ギャザリングは毎年9月第1土曜日に開催され、世界中から1万人以上の観客が集まります。家族連れやスポーツ好き、文化体験を求める人、王室やクランと一緒に本物のスコットランド文化を味わいたい人にぴったりのイベントです。

主な見どころ

力自慢の競技とハイランドアスレチック

祭りの中心はアスレチック競技。巨大な丸太をひっくり返す「ケイバー投げ」やハンマー投げ、ショットプット、綱引きなど、筋肉がうなり、キルトが舞い、観客の歓声とともに丸太が宙を舞う様子は圧巻。重りが芝生に落ちる音や選手の手にチョークが白く残る光景は、まさにハイランドのドラマです。

バグパイプ、ダンス、マスバンドの競演

会場には一日中、ソロのバグパイプや、何百人ものパイパーとドラマーによるマスバンドの迫力ある演奏が響きます。タータンのサッシュをまとったハイランドダンサーたちが、伝統のステップで軽やかに舞い、木のステージをリズミカルに叩きます。バンドの大行進は音もビジュアルも圧巻で、フィールドを越えて震えるような感動を呼びます。

王室の存在と華やかな雰囲気

ブレイマー・ギャザリングの名物は王室の来賓。英国王室のメンバー(多くの場合国王・女王)がロイヤル・パビリオンから観覧し、到着時には静寂と拍手が広がります。キルトやサッシュ、羽飾りの帽子が並ぶ観客席も華やかで、王室の存在がこのイベントをスコットランド随一のハイランドゲームズたらしめています。

伝統料理と飲み物

会場ではベニソンバーガーやハギス、ブライディ(肉入りパイ)、ショートブレッドなどスコットランドの定番グルメが味わえます。ウイスキーや地ビール、温かい紅茶で一息つき、焼き肉やバターの香り、ウイスキーの余韻もブレイマーならでは。スコットランドのファッジ「タブレット」やオートケーキ、自家製ジャムも人気です。

文化・歴史的背景

ブレイマー・ギャザリングは900年以上前のクラン集会や王の狩猟パーティに起源を持ち、現代の大会は1832年から毎年開催。ビクトリア女王の時代から王室の後援を受けてきました。スコットランド人にとっては、誇り高き国民性やアスリート精神、コミュニティの絆を祝う場であり、歴史と現代をつなぐ生きた伝統です。

参加者の声

カナダからこの大会のために来ました。バックステージでダンサーと話したら、家族何代にもわたって出場しているそう。伝統の重みと温かさに感動しました。

豆知識

  • ケイバー投げの丸太は重さ70kg以上、長さ5メートル超にもなります。
  • ビクトリア女王が初めて参加したのは1848年、1866年には王室の後援が始まりました。

開催日程

ブレイマー・ギャザリングは毎年9月第1土曜日、スコットランド・アバディーンシャーのブレイマーで開催されます。

開催日程は変更になる場合があります。最新の情報は公式サイトなどをご確認ください。

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実際の様子

Tokyo

photo by Tom Chatt

Tokyo

photo by Robin Keymer

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photo by Ruaraidh80


開催情報

名称 ブレマー・ギャザリング
イギリス
エリア スコットランド, ブレマー
開催時期 2026/09/04
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