チェンマイ花祭り

花とランナー文化が織りなす三日間の夢


2026/02/05 - 2026/02/07

チェンマイ・フラワーフェスティバル:花とランナー文化が織りなす三日間の夢

毎年2月の第1週末、チェンマイの街は「北方のバラ」と呼ばれる名にふさわしく、色とりどりの花と甘い香りに包まれます。3日間にわたって開催されるチェンマイ・フラワーフェスティバルでは、100万本を超える蘭やダマスクローズ、キク、南国の花々がノーンブアクハート公園やパレードルートを鮮やかに彩ります。花好きや写真愛好家はもちろん、タイ北部の伝統文化を体感したい家族連れや旅行者にもぴったりの華やかなイベントです。

メイン会場のノーンブアクハート公園を中心に、旧市街の通りやナワラット橋からターペー門を経由する約5kmのパレードコースまで、花と人の波が広がります。生花で装飾されたフロート(花山車)がパレードし、伝統衣装やランナー王国(チェンマイを中心とした北タイの歴史ある王国のこと)のシルクをまとったダンサーが舞い、夜にはライトアップされたフロートや公園のイルミネーションが幻想的な雰囲気を作ります。会場周辺には屋台や特産品のマーケット、音楽やダンスのステージも並び、冬の終わりと春の訪れを五感で楽しめる、チェンマイならではのコミュニティの祝祭です。

主な見どころ

豪華絢爛!グランドフラワーパレード

フェスティバルの目玉は土曜朝のグランドパレード。25台以上の花で飾られたフロート(山車)が登場し、地元の職人や園芸家たちが何千本ものランやバラ、キクで芸術作品のように仕上げます。パレードはナワラット橋からスタートし、市内を練り歩きます。伝統衣装の美女やマーチングバンド、ランナー舞踊団も加わり、音楽と笑い声、花びらの香りに包まれた通りは写真を撮る人でいっぱいです。

ノンブアクハート公園の花の楽園

フェスティバル期間中、公園内は100種以上・100万本超の花で埋め尽くされます。チューリップやラン、ダマスクローズなどのテーマガーデン、花で作った彫刻やランドスケープ展示が並び、夜はライトアップやレーザーのトンネル、光るボディペイント体験も人気。花の甘い香りと屋台グルメの香ばしさが混じり合い、昼も夜も夢のような空間が広がります。ノンブアクハート公園はフェスティバル期間中9時~深夜まで開園し、夜のライトアップが特に幻想的です。

ミス・チェンマイ・フラワーフェスティバル・コンテスト

最も華やかなイベントが「ミス・チェンマイ・フラワーフェスティバル」コンテスト。華麗なタイ衣装をまとった候補者たちがフロートの上からパレードし、その後公園の特設ステージで自己紹介や伝統芸能、質疑応答などで美と知性を競います。優勝者は「フラワーフェスティバル・クイーン」として戴冠され、地元の誇りと祝福を集めます。

伝統芸能とナイトマーケット

フェスティバル期間中は公園やパレードルート沿いの特設ステージで、ランナー音楽や民族舞踊、山岳民族のパフォーマンスが披露されます。夕暮れからはナイトマーケットと屋台が賑わい、カッドムア(ランナー式市場)では手工芸品やOTOP(地域ブランド)商品、カオソーイ(カレーヌードル)、グリルソーセージ、マンゴーもち米、バナナリーフで焼いた卵など、タイ北部ならではのグルメが並びます。炭火焼きやココナッツ、スパイスの香りが夜風に漂い、食べ歩きやショッピングも楽しめます。

文化的・歴史的背景

チェンマイ・フラワーフェスティバルは、1960年代末から1970年代初頭にかけて、地域の豊かな園芸文化を広くPRし、乾季の観光を盛り上げる目的で始まりました。「北方のバラ」と称されるチェンマイは、肥沃な盆地と山々に囲まれ、ランやダマスクローズ、キクなど、北タイならではの花々が咲き誇る一大産地です。フェスティバルの開催時期はちょうど冬の終わりから春への季節の変わり目で、街中が満開の花と爽やかな香りに包まれます。

当初は地元の花農家や園芸業者による花の展示会が中心でしたが、半世紀の時を経て、今ではタイ最大級の花の祭典へと成長。毎年2月の第1週末には、ノンブアクハート公園や旧市街の通りが100万本を超える花で彩られ、パレードには25台以上の花で飾られたフロートや、伝統衣装に身を包んだランナー王国(チェンマイを中心とした北タイの歴史ある王国)のダンサー、マーチングバンド、ミス・チェンマイ・フラワーフェスティバルの候補者たちが登場します。

フェスティバルの期間中は、花の彫刻やテーマガーデン、光るボディペイントやレーザーのトンネルなど、昼も夜も楽しめる仕掛けが満載です。公園や会場周辺では、地元の職人による手工芸品やOTOP(地域ブランド)商品、伝統的なランナー織物や山岳民族の工芸品も並びます。<この祭りは単なる花の展示にとどまらず、ランナー文化や山岳民族の伝統芸能、地元農家や職人の誇り、コミュニティの絆を祝う一大イベントです。パレードやコンテスト、音楽や舞踊などを通じて、タイ、ランナー、山岳民族の多様な文化が融合するチェンマイ独自の魅力が発信されます。

また、観光振興や地元経済の活性化にも大きく貢献しており、花農家や園芸業者、職人、住民にとっても誇りとなっています。春の訪れと豊穣、地域の絆を祝うこのフェスティバルは、世代を超えて受け継がれる“生きた文化遺産”であり、チェンマイのアイデンティティを象徴する祭りです。

参加者の声

写真で見たことはあったけど、実際のパレードの色と香りの洪水には圧倒されました。フロートは全部本物の花で、プラスチックの花びらなんて一つもなし。金色の象の形をした山車の横で、民族衣装の子どもたちが踊る姿が一番印象的でした。まるでおとぎ話の中にいるみたいでした。

豆知識

  • フェスティバルでは100万本超・100種以上の花が使われ、北タイ特有のランやダマスクローズなど希少な花も見られる。
  • 「北方のバラ」は実際のバラだけでなく、チェンマイの花文化全体を象徴する愛称です。

開催日程

チェンマイ・フラワーフェスティバルは毎年2月第1週末に開催。メイン会場はノンブアクハート公園と旧市街のパレードルートです。

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実際の様子


開催情報

名称 チェンマイ花祭り
タイ
エリア チェンマイ, ノーンブアクハート公園
開催時期 2026/02/05 - 2026/02/07
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