インフィオラータ

花で彩られるイタリアのストリートアート祝祭


2026/06/06 - 2026/07/07

春から初夏にかけて、イタリア各地の町が「インフィオラータ」の名のもとに色鮮やかな花のカーペットで埋め尽くされます。週末のひととき、空気は花の甘い香りに包まれ、足元には見事な花びらの絵画が広がり、町中がアートと信仰、自然の恵みを祝う一体感に包まれます。美や伝統を愛する人はもちろん、歩くだけで感動できるこの祭りは、五感すべてで楽しめるイタリアならではの体験です。

スペッロ、ジェンツァーノ・ディ・ローマ、ノートなど各地で5月から6月に開催され、家族連れやアーティスト、世界中の観光客が集います。色彩、創造力、コミュニティの温かさに触れたい人にぴったりのイベントです。

主な見どころ

花のカーペット

インフィオラータの主役は、町の通りや広場を埋め尽くす巨大で繊細な「花のカーペット」。アーティストやボランティアたちが夜通し、バラやカーネーション、デイジー、野の花など何百万枚もの花びらを使い、宗教画や幾何学模様、自然の風景を描き出します。花びらの柔らかな感触、鮮やかな色彩、歩くたびにふわりと舞う花びらが、まるで夢の中にいるような没入感を与えてくれます。

主なイベント

祭りは土曜の夜から始まり、チームごとにチョークや型紙で下絵を描き、夜通しで花びらを敷き詰めます。夜明けには通りが色と香りで満ちあふれ、日曜にはコルプス・ドミニ(聖体祭)の宗教行列が花のカーペットの上を進みます。聖歌や鐘の音、インセンスの香りが漂い、行列が通ると花びらが舞い散り、「美しさは儚い」というメッセージも感じられます。

衣装と装飾

参加者や子どもたちは、刺繍入りのブラウスやサッシュ、花冠など地域の伝統衣装で華やかに着飾ります。バルコニーや窓も花やガーランド、旗で美しく飾られ、リネンや絹の手触り、大理石の階段のひんやり感も祭りの雰囲気を高めます。町全体がまるで生きたアート作品のようです。

伝統グルメ&ドリンク

地元のトラットリアや屋台では、ポルケッタサンドやフレッシュチーズ、オリーブオイルをかけた焼きたてパン、チャムベッレやクロスタータなどの焼き菓子が味わえます。レモンのグラニータや地元ワインも人気で、花やパン、ロースト肉の香りが町中に広がります。味覚も嗅覚も満たされる祭りです。

文化・歴史的背景

インフィオラータの起源は17世紀、教会の床を花びらで飾った宗教行事にさかのぼります。やがて地域ごとの独自の技法やデザインが生まれ、今では町ぐるみのアートイベントに。地元の人々にとっては、信仰や自然への感謝、地域の誇りと結束を象徴する大切な祭りです。花のカーペットの儚さは「今この瞬間の美しさ」を大切にするメッセージでもあります。

現在では数千人の観光客やアーティストが訪れ、小さな町が一大オープンギャラリーに変身。創造力と協力の力を再確認できる祝祭です。

参加者の声

ノートのインフィオラータを見たくてドイツから来ました。裸足で花びらの上を歩き、色と音楽に包まれる感覚は夢のよう。地元のアーティストに“このデザインは町の歴史を語っている”と教えてもらいました。

豆知識

  • 花のカーペットは全長70メートル超、50万枚以上の花びらを使うものも!
  • 行列の後は子どもたちが花のカーペットの上で遊び、花びらが舞い散るのも名物。

開催日程

インフィオラータはイタリア各地、特にスペッロ、ジェンツァーノ・ディ・ローマ、ノートなどで5~6月に開催されます。

開催日程は変更になる場合があります。最新の情報は公式サイトなどをご確認ください。

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実際の様子

Tokyo

photo by luciano

Tokyo

photo by Maurizio Lambri

Tokyo

photo by sergio

Tokyo

photo by Gianni


開催情報

名称 インフィオラータ
イタリア
エリア スペッロ
開催時期 2026/06/06 - 2026/07/07
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