マスカラ祭り

バコロドの笑顔と色彩があふれる希望のカーニバル


2026/10/10 - 2026/10/24

毎年10月、フィリピン・ネグロス島のバコロド市は「マスカラ祭り」の熱気と色彩に包まれます。「笑顔の仮面」をテーマにしたフィリピンを代表するカーニバルです。3週間にわたり、街は音楽とダンス、笑顔であふれ、きらびやかな仮面と衣装に身を包んだ何千人ものパフォーマーが通りを彩ります。旅好き、写真好き、地元の誇りを感じたい人――誰もがこの“笑顔の祭典”で心からの幸福感に包まれることでしょう。

毎年10月第3・第4週に開催されるマスカラ祭りは、地元の人も観光客も、大歓迎。ストリートの熱狂、アート、コミュニティの誇りが一体となった、フィリピンでも屈指の元気をもらえるお祭りです。

主な見どころ

マスカラ・ストリートダンスコンペティション

祭りの中心は、ダウンタウンを練り歩くストリートダンスコンペティション。手作りのカラフルな仮面と豪華な衣装をまとったダンサーたちが、太鼓のビートと歓声に包まれて踊り歩きます。各チームの振り付けには「困難を乗り越えて笑顔で生きる」という物語が込められ、何百もの仮面が一斉に微笑む光景は圧巻です。

主なイベント

ダンスだけでなく、夜を彩る「エレクトリック・マスカラ」パレード(光る山車とLED衣装)、ライブコンサート、夜通しのストリートパーティー、ビューティーページェント、フードフェアなどイベント満載。市庁舎前の広場はカーニバル会場となり、移動遊園地やアート展示も。街のあちこちで音楽と笑い声が響き渡ります。

衣装と装飾

パフォーマーが身につけるのは、羽根やビーズ、スパンコール、鮮やかなペイントで彩られた「マスカラ仮面」。衣装もフリルやキラキラのケープ、巨大なヘッドドレスなどとにかく華やか。通りや広場にはバナーやストリーマー、巨大な仮面オブジェが飾られ、屋台の香りや紙吹雪の感触が五感を刺激します。

伝統グルメ&ドリンク

グルメも祭りの醍醐味。バコロド名物「チキン・イナサル」(カラマンシーとスパイスでマリネした炭火焼きチキン)が屋台で香ばしく焼かれ、ピアヤ(甘い平焼きパン)、バッチョイ(麺入りスープ)、搾りたてのサトウキビジュースも人気。焼き肉の香り、デザートの甘さ、ビネガーソースの酸味…屋台巡りも祭りの冒険です。

文化・歴史的背景

マスカラ祭りの誕生は、バコロド市が未曾有の困難に直面した1980年にさかのぼります。当時、バコロドを含むネグロス島の経済は砂糖産業に大きく依存していましたが、世界的な砂糖価格の暴落により、多くの農家や労働者が職や収入を失い、地域全体が深刻な不況に陥りました。さらに同年4月、ドン・ファン号というフェリーが沈没し、バコロド市民を含む約700人が犠牲となる大事故が発生。街には悲しみと絶望が広がっていました。

このような暗い状況の中、「どんな時も笑顔を絶やさず、前を向こう」という願いを込めて、地元のアーティストや市民団体、行政が一体となり、新しい祭りを企画。それが「マスカラ祭り」の始まりです。“マスカラ(Masskara)”は「群衆(mass)」とスペイン語の「顔(cara)」を合わせた造語で、「たくさんの笑顔」を意味します。カラフルな仮面と笑顔のパレードは、バコロド市民の希望と復活のシンボルとなりました。

現在、マスカラ祭りはバコロドの“スマイル・シティ”という愛称を世界に広め、毎年100万人以上が訪れる国際的なイベントに成長。困難を乗り越える力、創造力、そしてコミュニティの絆を祝う“希望の祭典”として、バコロドの人々の誇りとアイデンティティを体現しています。

参加者の声

エレクトリック・マスカラを見にマニラから来ました。光る衣装と音楽、エネルギーがすごい!地元の人たちと屋台グルメを食べながら、マスカラダンスも教えてもらいました。

豆知識

  • 「マスカラ」は「群衆(mass)」とスペイン語の「顔(cara)」を合わせた造語で「たくさんの顔」という意味。
  • 笑顔の仮面は、危機の時代に生まれた希望のシンボル。
  • バコロドは“スマイル・シティ”として知られ、祭りの合言葉は「スマイル・バコロド!」。

開催日程

マスカラ祭りは毎年10月第3・第4週、フィリピン・バコロド市で開催されます。

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実際の様子


開催情報

名称 マスカラ祭り
フィリピン
エリア バコロド
開催時期 2026/10/10 - 2026/10/24
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