ブリュッセルのフラワーカーペット
街の中心が花で染まる4日間の奇跡
2026/08/12 - 2026/08/15
2年に一度、8月になるとブリュッセルのグラン・プラスは「フラワーカーペット」で息をのむような花の絨毯に変身します。4日間だけ現れるこの巨大な花のアートは、100万本近いベゴニアの花で彩られ、何百人ものボランティアが緻密なデザインを作り上げます。アートや花が好きな人はもちろん、一生に一度は見たい圧巻の光景を求める人にもぴったりの、ベルギーならではの創造力とコミュニティの祭典です。
広場いっぱいに広がる1,800平方メートルの花のじゅうたん、鮮やかな色彩、漂うフレッシュな花の香り、そして人々の感嘆の声。フラワーカーペットはたった数日間だけの“生きた芸術”。その一瞬を目にする体験は、まさに特別な思い出になるでしょう。
主な見どころ
フラワーカーペット本体
やはり最大の見どころは、グラン・プラスの広場いっぱいに敷き詰められたフラワーカーペット。ベゴニアやダリアなどの花で描かれる巨大なモザイク模様は、毎回異なるテーマでデザインされ、上から見るとまるで花びらで描かれた絵画のよう。市庁舎のバルコニーからの眺めは特に人気で、広場全体の美しさを一望できます。
サウンド&ライトショー
夜になると、グラン・プラスでは音と光のショーが開催され、フラワーカーペットが幻想的にライトアップされます。歴史的な建物のファサードも色とりどりに照らされ、花の香りとともに幻想的な雰囲気に包まれます。夜風に乗って花の香りが漂い、観客のざわめきも心地よいBGMに。
衣装と装飾
期間中はボランティアやパフォーマーが伝統的なベルギー衣装をまとい、広場にはバナーや旗が飾られます。周辺のカフェやショップも花をテーマにした装飾やスイーツを用意。花びらの感触、民族衣装の音色、色鮮やかな飾り付けが五感を刺激します。
伝統グルメ&ドリンク
お祭りの楽しみはグルメも。粉砂糖たっぷりのワッフルやカリカリのフリッツ、ベルギーチョコレートなど定番の味はもちろん、花を使ったスイーツやローズ風味のカクテルなど、ここだけの限定メニューも。バターや花の香り、コーヒーの香ばしさが広場に漂い、味覚も嗅覚も楽しませてくれます。
文化・歴史的背景
ブリュッセルのフラワーカーペットは、1971年に地元のランドスケープアーキテクトであるエティエンヌ・ステウターマンス(Etienne Stautemans)によって発案されました。彼はフランダース地方で見られる花絨毯の伝統に着想を得て、ブリュッセルの中心であるグラン・プラスを舞台に、より大規模で芸術的な花のイベントを実現したいと考えました。
当時、ベルギーは世界有数のベゴニア生産国であり、その美しさと色彩の豊かさを広く世界にアピールする目的もありました。第1回のフラワーカーペットは、約700,000本のベゴニアを使って制作され、地元市民や観光客に大きな驚きと感動を与えました。
その後、2年に一度の恒例行事となり、毎回異なるテーマでデザインが刷新されるようになりました。テーマはベルギーの歴史や世界各地の文化、社会的なメッセージなど多岐にわたり、アーティストや園芸家、ボランティアが一丸となって制作に携わります。
現在では、世界中から10万人以上が訪れる国際的なイベントへと成長し、グラン・プラス自体もユネスコ世界遺産に登録されています。フラワーカーペットは、ブリュッセル市民の誇りと創造性、そして地域コミュニティの結束を象徴する行事として、半世紀以上にわたり大切に受け継がれています。
参加者の声
グラン・プラスの真ん中に立つと、まるで花の海にいるようで夢の中みたいでした。色も香りも圧倒的。ドイツからこのためだけに来ましたが、本当に来てよかったです。地元の花屋さんに話を聞いたら、すべて手作業で花を並べていると知って感動しました。ボランティアの方々の丁寧な仕事ぶりを見て、芸術性の高さを改めて実感。夜のライトアップは本当に幻想的でした。
豆知識
- フラワーカーペットは1,800平方メートル、使われる花はほぼ100万本(主にベゴニア)。
- 約120人のボランティアが8時間足らずでカーペットを完成させる。
- 会場のグラン・プラスはユネスコ世界遺産。
- 毎回テーマが変わり、世界の文化やベルギーの歴史が表現される。
開催日程
フラワーカーペットは2年に一度、8月中旬にブリュッセルのグラン・プラスで開催されます。最新の日程や詳細は公式サイトをご確認ください。
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