ヘンリー・オン・トッド・レガッタ
世界で唯一の“乾いた川のボートレース”~ユーモアと創造力、アウトバックの絆を祝う祭り
2026/08/14
毎年8月、オーストラリア中央部アリススプリングスのトッド川(普段は乾いた川床)が、ヘンリー・オン・トッド・レガッタの舞台に変身します。参加者たちは底のないボートを担いで走るという、オーストラリアならではの奇想天外な祭典。地元民も観光客も、砂埃と笑い声に包まれながら、アウトバックの青空の下で創意工夫とコミュニティスピリットを満喫します。ユニークな伝統や野外イベントが好きな人には、絶対に外せない体験です。
赤土を蹴る足音、カラフルなコスチュームや手作りボートの行進、バーベキューの香ばしい匂い、乾いた空気と太陽の温もり…。ヘンリー・オン・トッド・レガッタは五感で楽しむ、アリススプリングスの陽気な祝祭です。
主な見どころ
底なしボートレース
祭りの目玉は、底のないボートを肩に担いで川床を走るレース。バランスを取りながら走る難しさや、コース取りの駆け引き、そしてチームごとの笑いと熱気が会場を盛り上げます。観客の声援と、奇抜な衣装のクルーたちの奮闘は必見です。
コスチューム&創作ボートコンテスト
参加者たちは開拓時代風や神話のキャラクターなど、自由な発想のコスチュームで登場。ボートもチームごとに工夫を凝らし、ユーモアと創造力あふれるデザインが観客や審査員を楽しませます。
文化・歴史的背景
ヘンリー・オン・トッド・レガッタは1962年、イギリスの伝統的な「ヘンリー・ロイヤル・レガッタ」(1839年創設、テムズ川で行われる世界的なボートレース)を皮肉とユーモアで模したことから始まりました。アリススプリングスのトッド川はほとんど水が流れない“乾いた川”であることから、地元のロータリークラブのメンバーたちが「水のない川でボートレースをやってしまおう」と発案。底のないボートを担いで走る“ドライリバー・レガッタ”という前代未聞のイベントが誕生しました。
この祭りは、イギリスの社交的な伝統行事をオーストラリア流にアレンジし、過酷な自然環境の中でもユーモアと創造力、そして逆境を楽しむアウトバック精神を体現しています。レースは底なしボートだけでなく、軍艦バトルやラクダレース、仮装コンテストなど多彩な種目があり、観客も参加者も一緒になって盛り上がります。
ヘンリー・オン・トッド・レガッタは、アリススプリングスのコミュニティの誇りと結束、そしてこの地ならではの独自文化の象徴です。町の年間行事のハイライトとして、地元住民だけでなく世界中から観光客が訪れ、世代や国籍を超えて笑いと創造力を分かち合う場となっています。乾いた大地で“水のないボートレース”を楽しむこの祭りは、逆境を楽しむオーストラリアらしいアイデンティティと、地域の絆を再確認する大切な伝統です。
参加者の声
このレガッタ目当てでアリススプリングスに来ました。コスチュームもボートもみんな本気で、地元の人たちの温かさに感動しました。
豆知識
- トッド川はほとんど水が流れないため、レースは“乾いた川”で行われる。
- 伝統の底なしボートレースのほか、ラクダレースなどユニークな種目もある。
- コスチュームやボートのデザインは創造性・オリジナリティも審査対象。
開催日程
ヘンリー・オン・トッド・レガッタは毎年8月、ノーザンテリトリー州アリススプリングスで開催。乾いた川と青空、笑いと創造力に満ちた唯一無二のアウトバック・フェスティバルをぜひ体感してください。
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