サン・ジェナーロ祭

リトルイタリーに息づく信仰と食と祝祭のレガシー


2026/09/09 - 2026/09/19

毎年9月、ニューヨークのリトルイタリーは「サン・ジェナーロ祭」で鮮やかな祝祭ムードに包まれます。11日間にわたり、マルベリー通りはイタリア文化があふれる活気ある回廊に変身。焼きソーセージの香ばしい匂い、笑い声やライブ音楽、赤・白・緑のバナーが彩る景色が五感を刺激します。地元の人も観光客もイタリア系アメリカ人も、ナポリの守護聖人サン・ジェナーロを讃えるこの伝統と賑やかなストリートパーティに心から参加し、誰もが“ごちそう”の一員になれるのです。

祭りは9月19日を中心に、約2週間にわたって開催され、ロウアーマンハッタンには毎年100万人以上が訪れます。グルメ好きや歴史ファン、ニューヨークの多文化スピリットを味わいたい人まで、サン・ジェナーロ祭は誰もがリトルイタリーの“生きた歴史”の一部になれる体験です。

主な見どころ

グランド・プロセッション(大行進)

祭りのハイライトは、最も聖なる血の教会でのミサの後に行われる「グランド・プロセッション(大行進)」。サン・ジェナーロ像がキャンドルに照らされた通りを、信者やミュージシャン、バナーに囲まれて進みます。マルベリー通りやモット通りを巡るこの行列は、厳かな信仰とストリートフェスの熱気が一体となる感動的な瞬間です。

主なイベント

大行進以外にも、ライブ音楽やダンス、カーニバルのアトラクションやゲーム、そして名物「カンノーリ早食いコンテスト」など、イベントが盛りだくさん。300軒以上の屋台が並び、イタリアンソーセージやゼッポレ、土産物や工芸品がずらり。リトルイタリーの名店も屋外席でパスタやミートボール、ジェラートなどをふるまい、街全体がグルメフェスに早変わりします。

衣装と装飾

祭りのビジュアルはとても華やか。イタリア国旗色のアーチやバナーが通りを飾り、参加者はサッシュやメダル、時には伝統的なナポリ衣装を身につけて登場。リボンや奉納品で飾られたサン・ジェナーロ像が信仰の中心であり、夜にはイルミネーションが輝き続けます。

伝統グルメ&ドリンク

サン・ジェナーロ祭の主役はやはりグルメ。焼きソーセージやピーマン、オニオンの香ばしい匂いと、カンノーリやゼッポレ、トローネの甘い香りが混ざり合います。アランチーニやフライドカラマリ、ピザやイタリア菓子も屋台で楽しめ、カフェではエスプレッソやジェラートも人気。食べ歩きとともにイタリア系アメリカ人の伝統が味わえます。

文化・歴史的背景

サン・ジェナーロ祭は1926年、ナポリ出身の移民たちが守護聖人サン・ジェナーロ(305年殉教)を讃えるため、1日のブロックパーティとして始まりました。信仰と伝統を新天地で守りたいという思いから始まり、やがて11日間の大祭となり、ニューヨークのイタリア系コミュニティの象徴へと発展。宗教的な敬虔さと寛大さ、そしておもてなしの精神が融合した祭りとして、今も多くの人に愛されています。

多くの人にとって、サン・ジェナーロ祭は単なる聖人への敬意だけでなく、祖先や地域への思い、そしてイタリア文化の喜びをニューヨーク全体で分かち合う大切な時間なのです。

参加者の声

ロンドンからの観光客ですが、映画でしか知らなかったこの祭りを実際に体験できて感激。マルベリー通りの音楽やグルメ、熱気は最高でした。地元の人に勧められて初めてカンノーリを食べたのも忘れられません

豆知識

  • グランド・プロセッションでは、特別なミサの後にサン・ジェナーロ像が通りを練り歩きます。
  • 祭り期間中は300軒以上の屋台と多数の屋外レストランが並びます。

開催日程

サン・ジェナーロ祭は毎年9月、ニューヨーク・リトルイタリーのマルベリー通りを中心に開催されます。

開催日程は変更になる場合があります。最新の情報は公式サイトなどをご確認ください。

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実際の様子

Tokyo

photo by KaDeWeGirl

Tokyo

photo by SkyShaper


開催情報

名称 サン・ジェナーロ祭
アメリカ
エリア ニューヨーク, マンハッタン(リトル・イタリー)
開催時期 2026/09/09 - 2026/09/19
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