ヴィラノヴァ・イ・ラ・ゲルトルのカーニバル

色と伝統、イワシ風刺が舞う“笑いと解放の祭典”


2026/02/05 - 2026/02/15

毎年2月、バルセロナ近郊の港町ビラノバ・イ・ラ・ジェルトゥは、スペイン有数の陽気で風刺的なカーニバル「カーニバル・デ・ビラノバ・イ・ラ・ジェルトゥ」で熱狂に包まれます。約2週間にわたり、街は華やかな仮装や風刺山車、ユーモアと伝統が融合する独特の祝祭空間に変貌。文化好きも、にぎやかな祭りを求める人も、ここでしか味わえない“カタルーニャ流の解放感”に浸ることができます。

毎年冬の終わりに開催され、数万人が参加・見物。街全体が劇場のように変わり、世代や国籍を超えて誰もが笑顔で一体となる、地域の誇りと創造力があふれる祭りです。

主な見どころ

イワシの埋葬行列

カーニバルのクライマックスは「イワシの埋葬行列」。巨大なイワシの人形を先頭に、風刺やユーモアたっぷりの仮装集団が街を練り歩きます。泣き真似をしながら踊る人々、笑いと哀愁が入り混じる独特の雰囲気。イワシの象徴的な“埋葬”でカーニバルの終わりと新しい季節の始まりを祝う、地域のカタルシスです。

主なイベント

祭りは地元有名人やコメディアンによる「プレゴー(開会宣言)」で幕開け。続く日々は、創意工夫あふれるパレードやストリートパフォーマンス、伝統音楽から現代ビートまで響くライブ演奏が街を彩ります。カーニバルの「カルネストルテス」パレードでは、華やかな衣装と演劇パフォーマンスが見どころ。最終日の「イワシの埋葬」と花火で祭りは最高潮に。

衣装と装飾

参加者の仮装はまさに創造力の宝庫。羽根やスパンコール、政治風刺や社会風刺を盛り込んだマスクやコスチュームが街を彩ります。通りにはイワシモチーフの装飾やカラフルなバナー、ユーモラスなオブジェが並び、手触りも音も五感を刺激。笑い声や音楽が絶えず、まるで夢の中のような空間です。

伝統グルメ&ドリンク

祭り期間中は、地元市場や屋台で「コカ・デ・リャルドンス」(豚脂入りパイ)や「ブティファラと白インゲン豆」、新鮮な魚介料理が楽しめます。炭火焼きイワシの香りや、カタルーニャ伝統のカスタード「クレマ・カタラナ」の甘い香りも漂います。スパークリングワイン「カバ」も欠かせません。

文化・歴史的背景

ビラノバ・イ・ラ・ジェルトゥのカーニバルは19世紀に漁師町の伝統として始まり、冬から春への移り変わりを祝う祭りとして発展してきました。イワシは地元の食文化の象徴であり、社会風刺や権威への皮肉を込めた“埋葬”儀式が、カーニバルの自由と再生の精神を体現しています。

地元の人々にとってこの祭りは、アイデンティティやコミュニティの結束、創造力の発揮の場。ユーモアと芸術で社会を見つめ直し、海の文化を受け継ぐ大切な時間でもあります。今では10万人以上が訪れる大規模な文化イベントとして、伝統と現代性が融合した独自の魅力を放っています。

参加者の声

友人たちとイワシの埋葬を見に来ました。エネルギーがすごい!想像を超える仮装と音楽、笑いで街が一体に。イワシが担がれていくとき、自分もこの土地の一部になった気がしました。

豆知識

  • 巨大なイワシ人形は全長10メートルにもなり、毎年政治家や有名人の風刺が施されます。
  • 開会宣言「プレゴー」は毎年地元の話題や社会風刺が盛り込まれ、注目の的です。
  • イワシの埋葬行列では、カタルーニャ伝統舞踊「サルダーナ」も披露されます。
  • スペインでも最も風刺色と伝統色が強いカーニバルのひとつで、毎年10万人以上が訪れます。

開催日程

開催日程は変更になる場合があります。最新の情報は公式サイトなどをご確認ください。

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実際の様子


開催情報

名称 ヴィラノヴァ・イ・ラ・ゲルトルのカーニバル
スペイン
エリア カタルーニャ州, ピラノバ・イ・ラ・ヘルトル
開催時期 2026/02/05 - 2026/02/15
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