ハクシー・フッド
泥と笑い、村の魂がぶつかるイングランド最古のフォークバトル
2026/01/05
毎年1月、イングランド北リンカンシャーの静かな村ハクシーは、何世紀も続く「ハクシー・フッド」で熱狂に包まれます。ラグビーのスクラムと中世の儀式、そして泥だらけの大騒動が融合したこの伝統行事には、地元民も観光客も集まり、革製の筒(フッド)を村中で押し合い引き合い、どのパブが勝利するかを競います。イギリスの奇祭やコミュニティの熱気、泥まみれもいとわない人なら、ハクシー・フッドはまさに“体感”すべき冬の祭りです。
ハクシー・フッドは毎年1月6日(6日が日曜の場合は直近の土曜日)に、北リンカンシャー州ハクシー村で開催されます。地元住民や観光客、フォークロア好きが全国から集い、村の誇りと冬の楽しみ、そして泥まみれの一体感を味わいます。
主な見どころ
フッド・ゲーム(本戦)
祭りの中心は「フッド・ゲーム」。数百人が巨大なスクラム“スウェイ”を作り、フッドを4つのパブのいずれかへ運ぶために力を合わせて押し合います。大地をかき乱す草と泥の匂い、歓声と笑い声、体がぶつかり合う感触――全身で味わう物理的で忘れがたい光景です。沿道には観客が並び、飛び散る泥を避けながら声援を送り、パブは熱気に包まれます。
伝統の儀式とキャラクターたち
朝は「フール」(赤いコートとフェイスペイント)と「ボギンズ」(シルクハットとタスキ姿の審判役)が先導するカラフルな行進から始まります。フールは古い石の上でユーモラスなスピーチを披露し、「フッド・ソング」を皆で歌い上げます。衣装の華やかさや鐘の音、笑い声が祭りの高揚感を盛り上げます。
衣装と装飾
フールの赤いコートや羽根付き帽子、フェイスペイントは泥だらけの参加者の中でもひときわ目立ちます。ボギンズのシルクハットとタスキはビクトリア時代の雰囲気を醸し出し、多くの参加者は汚れてもいい古着で参戦。パブはバンティングや暖炉で飾られ、ウールや濡れた草、泥の感触が祭りのいたるところに。
文化・歴史的背景
ハクシー・フッドの起源は14世紀まで遡り、貴婦人が落としたフードとそれに感謝した地主の伝説が残っています。時代とともに地元の儀式から村の誇りをかけたフォークロアへと発展し、コミュニティの結束やライバル心、泥まみれの冬の挑戦を象徴する存在に。村人にとっては歴史とアイデンティティを体現する、熱くて泥臭いお祭りです。
参加者の声
ロンドンから見に来ました。衣装や歌、カオスぶりがまるで別世界。泥だらけになりましたが、すごく楽しかった!
豆知識
- フッドは約1メートルの革製チューブで、投げたり持ち上げたりせず、押す・引く・転がすのみ。
- ゲームは1時間から数時間続くこともあり、スウェイの激しさで長さが決まります。
- 勝利したパブは1年間フッドを飾り、オーナーは誇りをもって展示します。
- フールのスピーチには「Hoose agen hoose, toon agen toon(家vs家、村vs村)」という伝統のフレーズが登場。
開催日程
ハクシー・フッドは毎年1月6日(6日が日曜の場合は直近の土曜日)、北リンカンシャー州ハクシー村で開催されます。
開催日程は変更になる場合があります。最新の情報は公式サイトなどをご確認ください。
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