ゲラゲッツア
団結と先住民文化を祝う祭り
2026/07/19 - 2026/07/26
毎年7月、オアハカの街は音楽、ダンス、伝統が織りなす鮮やかな祭り「ゲラゲッツァ」で彩られます。「ロス・ルネス・デル・セロ(丘の月曜日)」と呼ばれるこの特別なイベントは、オアハカ州の8つの地域に住む先住民文化への敬意を表したものです。地元の人々も観光客も、この文化的に豊かな州の深い伝統を体験できる忘れられない祭りです。
伝統音楽のリズムに惹かれる人も、刺繍で彩られた衣装の華やかな動きに目を奪われる人も、オアハカ料理の魅惑的な香りに誘われる人も、ゲラゲッツァには誰もが楽しめる何かがあります。この祭りは、コミュニティ、相互扶助、共有されたアイデンティティを祝うものです。
主な見どころ
主要イベント
ゲラゲッツァの中心となるのは、セルロ・デル・フォルティンにあるゲラゲッツァ講堂で行われるパフォーマンスです。オアハカ州の8つの地域から来た代表団が、それぞれの文化遺産を物語る伝統的な踊りを披露します。
特に注目されるのが「フロール・デ・ピーニャ(パイナップルの花)」と呼ばれる踊りです。サポテコ族の女性たちが白い綿レースのワンピースに黒地のエプロンを付け、頭にパイナップルを掲げて踊ります。スカート部分のたっぷりとしたギャザーが動きとともにひらめき、パイナップル収穫を祝うこの踊りは、祭りのハイライトのひとつです。
講堂外では「コンビテ」パレードが街を賑わせ、ブラスバンドの演奏と共に花飾りのバスケットを抱えた踊り手が練り歩きます。夜の「カレンダ」行列では巨大ランタンとモノス・デ・カレンダ(人形)が幻想的な世界を作り出します。
特徴的な衣装と装飾
フロール・デ・ピーニャの衣装は特に象徴的です。白いワンピースに施された綿レースと黒地のエプロンのコントラストが目を引き、パイナップルを掲げる姿は生命力の象徴として描かれます。サポテコ族の女性たちはこの衣装を作るのに4-6メートルの布を使用し、動きのあるシルエットを重視します。
他の地域も独自の衣装を披露し、ウィピル(刺繍ブラウス)や幾何学模様のスカートなど、各コミュニティのアイデンティティを表現します。オアハカ市は祭り期間中、先住民の手織り布で作られた装飾品で埋め尽くされます。
伝統的な食べ物と飲み物
パイナップル収穫も祝うこの祭りでは、フレッシュなパイナップルを使った料理も登場します。代表的なのは「タマレス・デ・ピーニャ」——パイナップルを練り込んだ甘いタマレス(蒸し団子)です。
祭り期間中は「7つのモーレ・フェスティバル」が同時開催され、チョコレートベースのモーレ・ネグロをはじめ、地域ごとの7種類のソースを味わえます。メスカルフェアでは地元産の蒸留酒を試飲可能です。
文化的および歴史的背景
ゲラゲッツァの起源は前スペイン時代に遡り、トウモロコシ女神センテオトルを讃える儀式が原型です。「相互扶助」を意味するサポテコ語が祭りの名称となり、現代では8つの地域が伝統を分かち合う場として進化しました。
1920年代の大地震後、文化復興の象徴として現在の形に整えられました。パイナップル踊りを含む各ダンスは、先住民の自然への感謝とコミュニティの結束力を表現しています。
参加者の声
踊り子が踊り終わった後、観客席にパイナップルを投げ入れる瞬間がたまらないんです。客が必死にキャッチする様子は、まさに生きた文化交流そのもの!
面白い事実
- フロール・デ・ピーニャの衣装は完全手作りだと、1着完成させるのに3ヶ月以上かかることも
- 観客席に投げ込まれるパイナップルは縁起物として珍重され、地元家庭ではジャムや酢漬けに加工されます
- 2013年の祭りでは1万人収容の野外劇場が連日満員となり、州政府が追加公演を実施しました
開催日程
毎年7月の第3月曜日と第4月曜日
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