建国記念日

誇りと団結、きらめきが国中を包む祝祭


2025/12/01

毎年12月2日、アラブ首長国連邦(UAE)は国中が色と音と誇りにあふれる「UAEナショナルデー(建国記念日)」を迎えます。ドバイの摩天楼から砂漠のオアシスまで、7首長国すべてがパレードや花火、音楽、伝統文化の催しで華やかに彩られます。地元の人も外国人も観光客も、UAEの歴史・多様性・団結の物語を分かち合うこの祝祭に心躍らせます。

冬の涼しい夜風の中、家族や友人とともにバージュ・カリファの花火を見上げ、伝統料理を味わい、国旗カラーで飾られた街を歩く…ウードやカルダモン、グリル肉の香りが漂い、太鼓や愛国歌、子どもたちの笑い声が響きます。1週間にわたり、UAE全土が喜びと一体感に包まれる“生きた祝祭”です。

主な見どころ

花火・パレード・壮大なライトショー

ナショナルデー最大の目玉は、バージュ・カリファやアブダビ・コーニッシュ、ヤス島、グローバルビレッジなど、各地で繰り広げられる壮大な花火大会。ドバイのバージュ・カリファではLEDと花火の共演、アブダビではエアショーや軍隊パレード、ドローンショーも圧巻です。

街中ではパレードが行われ、フロートやマーチングバンド、伝統舞踊のグループが練り歩きます。車のラリーやデコレーションカーも名物で、子どもたちはスパークラーを振って参加。街全体が光と音楽、祝福のエネルギーで満ちあふれます。

伝統芸能・ヘリテージビレッジ

ドバイモールやグローバルビレッジ、アブダビ・コーニッシュなどでは、アル・アヤラやアル・ラズファなどの伝統舞踊、アラブや世界の人気アーティストによるライブ、ベドウィン文化や鷹狩、工芸の展示も楽しめます。各地のヘリテージビレッジでは、アラビア書道や料理、手工芸の体験も人気です。

市場やスークも賑わい、手作りジュエリーや香水、デーツやスパイスが並びます。ウードの音色や詩の朗読、歌声が響き、笑顔と活気に満ちた空間が広がります。

衣装とデコレーション

街も人も国旗カラー一色。赤・緑・白・黒のTシャツやスカーフ、アバヤやカンドゥーラ、フェイスペイントやアクセサリー、子どもたちの旗マントやグリッターまで、みんなが“UAEカラー”で参加します。ビルや車、通りも国旗やライト、バナーで彩られ、誇りと一体感があふれます。

文化・歴史的背景

UAEナショナルデーは、1971年12月2日に6つの首長国(アブダビ、ドバイ、シャールジャ、アジュマン、ウム・アル=カイワイン、フジャイラ)が連邦として統一し、アラブ首長国連邦(UAE)が誕生した日を記念しています。これに続き、1972年にはラス・アル=ハイマも加わり、現在の7首長国体制が完成しました。
この統一は、イギリスが1968年に湾岸地域からの撤退を発表したことをきっかけに、各首長国のリーダーたちが協議を重ね、シェイク・ザイード・ビン・スルターン・アル・ナヒヤーン(アブダビ首長、初代大統領)とシェイク・ラシッド・ビン・サイード・アル・マクトゥーム(ドバイ首長)の強いリーダーシップによって実現しました。

建国以前、この地域は「トルーシャル・ステーツ」と呼ばれる独立した首長国群で、長らくイギリスの保護下にありました。各首長国は独自の伝統や経済を持ち、部族社会として発展してきましたが、統一により「協力・寛容・発展」を柱とした新しい国家が誕生。シェイク・ザイードは、教育・医療・女性の社会進出・経済多角化など、石油資源の恩恵を国民全体に分配する政策を推進し、UAEは短期間で世界有数の近代国家へと成長しました。

UAEナショナルデーは、こうした建国の父たちのビジョンと団結の精神を称える日であり、「スピリット・オブ・ザ・ユニオン(統一の精神)」という公式テーマのもと、国旗カラーで彩られた街や記念ロゴ、初代大統領たちのシルエットが象徴的に使われます。
この祝祭は、200以上の国籍が共存するUAEの多様性と寛容性、そして未来への希望を体現する“生きた文化”です。エミラティにとっては、祖先の努力と国家の歩みを振り返り、次世代へ誇りと夢をつなぐ大切な日となっています。

参加者の声

「アブダビでナショナルデーを体験し、エネルギーに圧倒されました。コーニッシュは家族連れでいっぱい、グリル肉やスイーツの香り、みんなで食べ物や笑顔をシェア。アル・アヤラの踊りにも飛び入り参加しました!

豆知識

  • バージュ・カリファの花火&LEDショーは世界屈指の観客数を誇ります。

開催日程

UAEナショナルデーは毎年12月2日、7首長国全域で開催。ぜひ夜空の花火や伝統料理を楽しみ、UAEの“心と魂”を体感する祝祭に参加してみてください。

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実際の様子


開催情報

名称 建国記念日
アラブ首長国連邦
エリア 全土
開催時期 2025/12/01
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