起し太鼓
飛騨古川の夜を揺るがす、春の魂の鼓動
2026/04/18 - 2026/04/19
毎年4月、岐阜県飛騨古川の静かな山あいの町が「起し太鼓」の轟音で一変します。2夜にわたり、白いふんどしと法被姿の男たちが汗に輝きながら町を駆け巡り、巨大な起し太鼓を囲んで火のついた松明が夜空を照らします。太鼓の重低音が体に響きわたり、熱気と緊張感が町を包み込む——日本の祭りの原点とも言える、五感を揺さぶる迫力の春祭りです。
毎年4月19日・20日に開催され、地元はもちろん全国から多くの観光客が集まる飛騨を代表する伝統行事。祭り好きや写真好き、地域の絆を体感したい人にとって、心と体が躍る体験になること間違いなしです。
主な見どころ
起し太鼓の行列
祭りの最大の見どころは、巨大な起し太鼓を男衆が担ぎ町中を練り歩く「起し太鼓行列」。太鼓を打ち鳴らす音が夜空に響き渡り、松明の炎が参加者や観客の顔を照らします。松の煙や汗、焼き物の香りが混ざり合い、太鼓のリズムが心臓にまで響くような一体感と高揚感を味わえます。
主なイベント
祭りは気多若宮神社での厳かな神事と松明の点火から始まり、夜になると起し太鼓が町を巡行。各地区の「攻め太鼓」と呼ばれる小太鼓が加わり、太鼓を巡って男たちがぶつかり合う迫力の攻防戦が繰り広げられます。春の訪れと厄除けを願う、飛騨古川ならではの熱い伝統です。
衣装と装飾
参加者は白いふんどし、紺や柄物の法被、鉢巻姿。太鼓にはしめ縄や紙垂が飾られ、松明の炎が町を黄金色に染めます。通りにはのぼりや提灯が並び、祭りの高揚感を一層盛り上げます。
伝統グルメ&ドリンク
屋台では飛騨牛串焼き、みたらし団子、焼き鳥、日本酒など地元グルメがずらり。炭火や甘辛いタレの香りが山の夜風に乗り、参加者や観客の体と心を温めます。
文化・歴史的背景
起し太鼓の起源は約400年前の江戸時代、村人が春の訪れと厄除けを願い太鼓を打ち鳴らしたことに始まります。力強く競い合う姿は、町の結束や豊作祈願の象徴。重要無形民俗文化財にも指定され、地域の誇りと世代を超えた絆を感じる祭りです。
観光客も地元の人も一体となり、春の夜を熱く盛り上げる飛騨古川の魂の祭典です。
参加者の声
東京から初めて来て、その迫力に圧倒されました。太鼓の音とみんなの一体感、飛騨牛の串焼きも最高!地元の方と歴史を語り合えて忘れられない夜になりました。
豆知識
- 起し太鼓は重さ1トン以上、何十人もの男たちで担ぎます。
- ふんどし姿は春の清めと再生の象徴です。
- 起し太鼓は国の重要無形民俗文化財に指定されています。
- 飛騨古川は美しい運河と町家も有名で、祭りの背景にもぴったりです。
開催日程
起し太鼓は毎年4月19日・20日、岐阜県飛騨市古川町で開催されます。
開催日程は変更になる場合があります。最新の情報は公式サイトなどをご確認ください。
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