サンタ・クローチェの光祭り（ルミナリア・ディ・サンタ・クローチェ）

毎年9月、トスカーナの古都ルッカは「ルミナリア・ディ・サンタ・クローチェ」の幻想的な光に包まれます。一夜限り、何千本ものキャンドルが街路や橋、窓辺を照らし、石畳に金色の輝きと溶けたロウのほのかな香り、静かな期待感が広がります。巡礼者や歴史好き、イタリアの伝統を肌で感じたい旅人にとって、信仰と芸術、コミュニティがひとつになるこの祭りは忘れられない体験となるでしょう。

ルミナリア・ディ・サンタ・クローチェは毎年9月13日の夜に開催され、地元住民やイタリア各地、海外からも多くの人が集います。歴史の中を歩き、ろうそくの温もりを肌で感じ、街全体が一体となる感動を味わいたい方におすすめの祭りです。

キャンドル行列

衣装と装飾

伝統グルメ＆ドリンク

ルミナリア・ディ・サンタ・クローチェの起源は17世紀にさかのぼり、奇跡の伝説をもつ木彫の聖遺物「ヴォルト・サント」への信仰がもとになっています。行列はこの聖遺物がルッカにもたらされたことを記念し、街の信仰と芸術、団結の象徴です。ルッカの人々にとっては、世代を超えて受け継がれる大切な伝統であり、家族や地域の絆を深める特別な夜です。

今では毎年数千人が訪れ、トスカーナ全土で中継される一大イベントですが、その本質は静かなキャンドルの灯りと、ルッカ市民の誇りにあります。

「行列でキャンドルを持って歩くと、何世紀もの歴史の重みを感じます。静けさと光、周りの人々の表情に“ルッカ人”であることを誇りに思いました。」― キアラさん（地元住民）

「フィレンツェから見に来ました。街全体が魔法のような雰囲気で、ヴォルト・サントが通る瞬間は誰もが静まり返りました。何世代も行列に参加しているという家族に話を聞き、伝統の深さを実感しました。」― マルコさん（来訪者）

「私にとってルミナリアは家族と信仰の象徴。毎年家族でろうそくを灯し、行列の後はブッチェラートを分け合います。外から来た人にも“ルッカの家族”のような温かさを感じてもらえる祭りです。」― エレナさん（参加者）

• 祭りでは2万本以上のキャンドルが街を照らします。
• ヴォルト・サントはヨーロッパでも最古級・最も神秘的なキリスト教遺物のひとつです。
• 行列のルートはルッカ旧市街の約2kmに及びます。
• 名物のブッチェラート（甘いパン）は友人と分け合うと幸運を呼ぶと言われています。

ルミナリア・ディ・サンタ・クローチェは毎年9月13日、トスカーナ州ルッカで開催されます。