ガンガサガール・メーラ

信仰と海が出会う、世界の果ての大巡礼


2026/01/12 - 2026/01/15

毎年1月、西ベンガル州のサガール島は、ガンガーサガル・メーラの熱気と色彩、祈りに包まれます。ガンジス川がベンガル湾に注ぎ込むこの地には、数百万人の巡礼者が集い、線香や祈りの声、潮風の香りが混ざり合います。信仰心あふれる人々、写真家、伝統文化を愛する旅人にとって、ガンガーサガル・メーラはインドの聖なる心に触れる一生に一度の体験です。

この祭りは毎年1月中旬のマカラ・サンクランティ(太陽が山羊座に入る日)に、西ベンガル州サガール島のガンガーサガルで開催されます。サドゥー(聖者)、家族連れ、冒険好き、そして好奇心旺盛な旅行者まで、誰でも参加できるインドでクンブ・メーラに次ぐ世界最大級の宗教行事です。

主な見どころ

聖なる合流点での沐浴

祭りのクライマックスは、ガンジス川と海が出会う聖なる合流点での大規模な沐浴儀式。夜明けとともに、何日も歩いてきた巡礼者たちが冷たい水に身を沈め、マカラ・サンクランティの日の沐浴が罪を洗い流し、救済をもたらすと信じられています。サフラン色の衣をまとったサドゥー、色鮮やかなサリーの女性、はしゃぐ子どもたちが波と戯れる光景は圧巻。「ハル・ハル・ガンゲー!」の唱和や法螺貝の音、波の音やカモメの鳴き声が響き渡ります。

サドゥーのキャンプと精神的な集い

砂浜にはインド各地から集まったサドゥー(聖者)の仮設アシュラムが並びます。聖なる火の儀式やキールタン(祈りの歌)、祝福や精神的な助言を受けることもできます。カンファーや白檀、マリーゴールドの香りが漂い、灰をまとった修行僧たちの瞑想や哲学談義が、時を超えた神秘的な空気を生み出します。

パレードと民俗芸能

祭り会場では巨大な人形や太鼓、踊り手のパレードが練り歩きます。民族楽器エクタラやドールの音色、ベンガル伝統舞踊のパフォーマンスもあり、バングルや数珠、お菓子を売る屋台、笑い声や値切り交渉の声が賑わいを添えます。

衣装と装飾

巡礼者はシンプルな白いドーティから華やかなサリー、ターバンまで様々。サドゥーはサフラン色の衣やルドラークシャの数珠、灰で顔や体を飾る独特の姿で一目で分かります。会場には旗やバナー、仮設の祠が並び、濡れた砂の感触や潮風が五感を刺激します。

伝統料理&ドリンク

屋台では熱々のキチュリ(豆と米のおかゆ)、プリ・サブジ(揚げパンとカレー)、ラスグッラやジャレビ(甘いお菓子)が並びます。スパイスの香り、ミルクたっぷりのチャイの甘さ、新鮮なココナッツウォーターの味わいが冷えた体と心を温めてくれます。

文化・歴史的背景

ガンガーサガル・メーラの起源はヒンドゥー神話にさかのぼります。バギラタ王が祖先の魂を救うためにガンジス川を地上に導き、このサガール島で川と海が出会う場所が究極のモークシャ(解脱)の地とされています。祭りのメインはマカラ・サンクランティで、太陽が山羊座に入る新しい始まりの時。巡礼者にとってガンガーサガル・メーラは信仰と忍耐、そしてコミュニティの絆を実感する旅であり、インドの過去と現在をつなぐ生きた伝統です。

参加者の声

写真家としてガンガーサガル・メーラは夢のような場所。色彩、表情、儀式…すべてが圧倒的です。サドゥーと何時間も話し、夜のアールティにも参加させてもらいました。

豆知識

  • ガンガーサガル・メーラには毎年200万人以上が訪れ、インドでクンブ・メーラに次ぐ規模です。
  • 合流点は「サガルマタ(海の頭)」と呼ばれています。
  • ここでの沐浴は、クンブ・メーラの4大聖地全てでの沐浴と同じほど神聖とされています。

開催日程

ガンガーサガル・メーラは毎年1月、西ベンガル州サガール島で開催されます。日程はヒンドゥー暦や潮位によって若干前後します。

開催日程は変更になる場合があります。最新の情報は公式サイトなどをご確認ください。

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実際の様子

Tokyo

photo by pallab seth

Tokyo

photo by pallab seth

Tokyo

photo by Biswajit Dey


開催情報

名称 ガンガサガール・メーラ
インド
エリア サガー島
開催時期 2026/01/12 - 2026/01/15
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