ケベック・ウインターカーニバル
冬が踊り出す、氷と色彩と歓喜の祝祭
2026/02/05 - 2026/02/14
毎年2月、ケベックシティは北米最大級の冬のカーニバル「ケベック・カーニバル」で雪と光に包まれます。10日間にわたり、地元の人も観光客も防寒着をまとい、雪だるまマスコット「ボノム・カーニバル」とともに、氷・雪・音楽・ケベック流の“ジョワ・ド・ヴィーヴル(生きる喜び)”を全身で味わいます。スリルもアートも、冬の魔法も体験したい人にとって、寒さを忘れる最高の思い出になるはずです。
会場は旧市街を中心に、石畳や歴史的建物がきらめくイルミネーションと氷像、家族の笑い声で彩られます。スポーツからシュガーシャック(メープル小屋)まで、ケベック・カーニバルは冬の街に温かなコミュニティの輪を広げます。
主な見どころ
ボノムの氷の宮殿&ナイトパレード
カーニバルの象徴は「ボノムの氷の宮殿」。毎年3,000個以上の透明な氷ブロックで組み上げられる幻想的な氷の城で、年ごとにデザインが変わり、塔やインタラクティブ展示、ボノムとの記念撮影も人気。夜はライトアップされ、コンサートやダンスパーティー、開閉会式の舞台にもなります。
夜のパレードも必見。ライトアップされたフロートや仮装ダンサー、マーチングバンド、そしてボノムが雪道を練り歩き、音楽と歓声で街が冬のカーニバル一色に染まります。
アイスカヌーレース・雪像・アウトドア体験
スリル好きにはセントローレンス川の氷上を舞台にしたアイスカヌーレースがおすすめ。氷と流氷、極寒の水と戦うチームの姿は圧巻です。街中ではアーティストが巨大な雪や氷のブロックから彫刻を作り出し、まるで屋外美術館のような景観に。
他にも水着で雪の中に飛び込む「スノーバス」、巨大な氷の滑り台やジップライン、家族向けのゲームやボールプール、体験型アクティビティも盛りだくさん。雪を踏みしめる音と笑い声が街に響きます。
伝統グルメとドリンク
体を温めるケベックの郷土料理も充実。雪の上で作るメープルタフィーやプーティン、トルティエール(ミートパイ)、グリーンピーススープなどが人気。シュガーシャックでは甘いお菓子やホットドリンク、屋台では「カリブー」(赤ワインとブランデー、スパイスのホットカクテル)も。メープルや肉、薪の香りが冬の空気に溶け込みます。
文化・歴史的背景
ケベック・カーニバルの起源は、18世紀初頭のフランス系入植者たちが、長く厳しい冬を乗り越えるために家族や友人と集まり、音楽やダンス、盛大な食事で心を温めた「冬の宴」にさかのぼります。この伝統はやがて地域の結束や冬の美しさを称えるものとなり、1894年には最初の公式カーニバルが開催されました。氷の宮殿や仮装パレード、アイスカヌーレースなど、今に続く名物イベントもこの頃から始まりました。
しかし、2度の世界大戦や大恐慌で中断を繰り返し、1954年に地元のビジネスマンたちが経済活性化を目指してカーニバルを復活。1955年には雪だるまマスコット「ボノム・カーニバル」が誕生し、以降は毎年恒例の大イベントとして定着しました。ボノムは赤い帽子とサッシュをまとい、ケベックの“生きる喜び”とコミュニティ精神の象徴として親しまれています。
カーニバルは時代とともに進化し、パレードや氷彫刻大会、アイスカヌーレース、スノーバスなど多彩な催しが加わりました。1990年代以降は家族向けのイベントや市街地での開催も増え、伝統と現代性が融合した“冬の祝祭”として世界中から毎年最大100万人が訪れる一大イベントに成長しています。
ケベック・カーニバルは、地元の人々にとって誇りであり、冬の寒さを吹き飛ばす最高の楽しみ。観光客にとっては、ケベックの歴史・文化・レジリエンス、そして温かさを体感できる特別な機会となっています。
参加者の声
アイスカヌーレースの迫力や雪像の美しさに感動。地元の人と一緒にスノーバスにも挑戦し、凍えたけど一生忘れません!
豆知識
- ボノムの氷の宮殿は3,000個以上の氷ブロック(1個約135kg)で作られます。
- サンチュール・フレシェ(手織り帯)は先住民とフランス系カナダ人の文化が融合した伝統工芸。
開催日程
ケベック・カーニバルは毎年2月、旧市街とボノムの氷の宮殿周辺を中心に開催。赤い帽子と笑顔を忘れずに、世界一陽気な冬の祭りに飛び込んでみてください!
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