コプリフシティツァ民俗祭

ブルガリアの“生きた伝統”が山あいに響き渡る奇跡の祭典


2026/08/06 - 2026/08/08

5年に一度、歴史ある山間の町コプリフシティツァは、ユネスコ無形文化遺産にも登録されているブルガリア最大級の伝統音楽・舞踊・民俗文化の祭典の舞台へと変貌します。全国・世界中から1万人以上の演者と10万人超の来場者が集い、緑の丘と松林に囲まれた野外ステージでブルガリアの“魂”が躍動。色彩、音、郷愁、そして人々の熱気に包まれるこの祭りは、民俗文化や音楽を愛する人はもちろん、家族連れや旅好きにも一生に一度は体験してほしい特別なイベントです。

石畳と木造家屋が並ぶ町並み、澄んだ空気、そして何百年も受け継がれてきた歌や踊りが、今この瞬間に“生きている”ことを全身で感じられる3日間。ブルガリアの鼓動が、あなたの心にも響きます。

主な見どころ

野外ステージと大規模パフォーマンス

祭りの中心は、コプリフシティツァ郊外の草原や丘に点在する複数の野外ステージ。夜明けから日没まで、ポリフォニー(多声音楽)、バグパイプや太鼓の響き、民族舞踊や古儀式がノンストップで繰り広げられます。3日間で1万5千人以上の演者、10万人超の観客が集うスケールは圧巻です。

主なイベント

祭りの幕開けは、全国各地の衣装をまとったグループによるパレード。伝統工芸の実演やワークショップ(刺繍、木彫り、織物体験)、即興のセッション(知らない者同士が歌や踊りで輪になり、気づけばみんな友達に!)も人気。夜は焚き火とともに踊り、山に笑い声と音楽が響き渡ります。

衣装と装飾

出演者は地域ごとに異なる民族衣装を身にまとい、その色彩や刺繍、装飾はまさに芸術品。鮮やかなエプロンやウールのスカート、手の込んだ帯や銀のアクセサリーが目を引きます。会場には花や伝統模様の旗、手織りの布や木工品の屋台も並び、手触りやきらめきも楽しめます。

伝統グルメ&ドリンク

会場には焼き肉や焼きたてパン、バニツァ(チーズパイ)、自家製ヨーグルトやハチミツなど地元グルメがずらり。プラムのラキア(蒸留酒)やハーブティーも人気で、長いテーブルを囲んで初対面の人同士が乾杯し、語り合う光景もこの祭りならではです。

文化・歴史的背景

コプリフシティツァ民俗祭の誕生は1965年。当時、ブルガリアは都市化や工業化が急速に進み、農村の伝統文化や民俗芸能が消滅の危機に瀕していました。地元の音楽家や民俗学者たちは、祖先から受け継がれてきた歌や踊り、語り、工芸などの“生きた文化遺産”を守り、次世代へつなぐ必要性を強く感じていました。こうした危機感が祭りの原動力となり、全国各地の民俗グループや伝承者が一堂に会する“生きたアーカイブ”としてコプリフシティツァ民俗祭がスタートしました。

開催地コプリフシティツァは、1876年の四月蜂起(オスマン帝国支配への反乱)の発火点となった歴史の町であり、19世紀の民族復興建築が数多く残る“生きた博物館”としても有名です。町の歴史的な景観と民俗祭の融合は、ブルガリアのアイデンティティと誇りを象徴しています。

祭りは5年に一度、8月に開催され、全国の行政区ごとに選抜された1万人以上の演者が参加。歌や踊り、語り、民俗遊び、工芸など多彩なプログラムが野外ステージや町中で繰り広げられます。演目や衣装、方言、音楽スタイルの多様性は、ブルガリアの文化の豊かさそのもの。ユネスコ無形文化遺産にも登録されています。

コプリフシティツァ民俗祭は、単なる伝統芸能の発表会ではなく、地域ごとの文化の違いを称え合い、世代や地域、国境を越えて“生きた文化”を共有する場。ブルガリア人にとっては自分たちのルーツと誇りを再発見する大切な機会であり、今では東欧各地の民俗祭にも影響を与える国際的なモデルケースとなっています。

参加者の声

ドイツから観光で来て、何もかもが新鮮でした。衣装も音楽も食べ物も、すべてが圧倒的。地元の職人さんから手織りのテーブルクロスを買い、ブルガリア文化への尊敬が深まりました。

豆知識

  • 5年に一度、3日間にわたり開催。
  • コプリフシティツァは19世紀の民族復興建築が残るユネスコ登録の町。
  • 祭りは競争ではなく“分かち合い”がテーマ。順位や優劣はありません。

開催日程

コプリフシティツァ民俗祭は5年に一度、8月にブルガリア・コプリフシティツァで開催されます。最新の日程や詳細は公式サイトをご確認ください。

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実際の様子

Tokyo

photo by fumie

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開催情報

名称 コプリフシティツァ民俗祭
ブルガリア
エリア コプリフシティツァ
開催時期 2026/08/06 - 2026/08/08
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