ムーンバ・フェスティバル
メルボルンの川辺にあふれる笑顔と光、コミュニティの祝祭
2026/03/05 - 2026/03/08
毎年3月、メルボルンのヤラ川沿いが「ムーンバ・フェスティバル」の熱気と楽しさで満ちあふれます。これはオーストラリアの多文化共生を祝うカラフルな祭りです。
4日間にわたり、パレードや花火、水上スポーツ、カーニバル、ライブ音楽、多文化パフォーマンスなど、100万人以上が集うメルボルン最大のフェスティバルです。家族連れも、スリル好きも、街のにぎわいを楽しみたい人も、ムーンバはメルボルンの“いちばん幸せな週末”を体感できる祝祭です。
巨大なフロートが進むパレード、笑い声とバンドの音、ポップコーンやわたあめの甘い香り、秋の太陽の下で味わうストリートフード…。ムーンバは五感を刺激し、メルボルンの多様で温かなコミュニティ精神を象徴するイベントです。
主な見どころ
ムーンバ・パレード
毎年恒例のパレードは、2,000人以上のパフォーマーやダンサー、ミュージシャンがきらびやかな衣装で登場。高さ10メートルを超える巨大フロートや、地域団体・学校・多文化グループがメルボルンの多様性と創造力を披露します。色彩とエネルギーに満ちたパレードは子どもから大人まで大人気です。
バードマン・ラリー&水上スポーツ
ムーンバ名物「バードマン・ラリー」は、仮装した挑戦者が自作の“飛行機”でヤラ川に飛び込むユニークな大会。水しぶきと歓声、奇抜なデザインはムーンバならではの楽しさ。期間中は水上スキーやウェイクボード、ジェットスキーの世界大会も開催され、川辺にスリルがあふれます。
カーニバル&夜の花火
会場はカーニバルに変身し、遊園地の乗り物やゲーム、屋台が並びます。夜にはヤラ川とメルボルンの夜空を彩る花火が打ち上げられ、川面に映る光と甘いお菓子の香りが祝祭気分を盛り上げます。
衣装と装飾
パレードのパフォーマーはスパンコールや羽根飾り、家族連れもフェイスペイントやフェスティバルハットでカラフルに。川沿いはバナーやランタン、アート作品で彩られ、紙吹雪やポップコーンの感触もムーンバらしい楽しさです。
伝統グルメ&ドリンク
会場にはオージー定番のホットドッグやミートパイ、わたあめ、チュロスなどの屋台がずらり。多国籍なストリートフードも充実し、焼き物や揚げ物、甘い香りが漂います。フードトラックの冷たいドリンクやコーヒーも人気です。
文化・歴史的背景
ムーンバ・フェスティバルの誕生は、1950年代の戦後メルボルンに遡ります。当時、移民の急増や都市の拡大で多文化社会が形成されつつあり、市民の一体感や新しい都市アイデンティティを育むための大規模な祝祭が求められていました。1954年、エリザベス女王の訪豪をきっかけに「市民全員が参加できる祭りを」との声が高まり、翌1955年に第1回ムーンバ・フェスティバルが開催されました。
「ムーンバ(Moomba)」という名称は、アボリジニの言葉で「みんなで集まって楽しもう」「祝おう」という意味を持つとされ、公式に採用されました。初期のムーンバは、パレードや水上ショー、カーニバル、花火大会などを中心に、移民コミュニティや地域団体が積極的に参加する“多文化共生”の象徴となりました。
1960年代以降、ムーンバは毎年規模を拡大し、バードマン・ラリーやムーンバ王・女王の戴冠、国際色豊かなパフォーマンスなどユニークな名物も誕生。多様な民族・文化・世代が一堂に会する場として、メルボルンの「多文化都市」としての誇りと連帯感を象徴する存在となりました。
現在では、ムーンバはオーストラリア最大の無料コミュニティフェスティバルとして、毎年150万人以上が訪れる一大イベントへと成長。秋の始まりを告げる風物詩であり、家族や友人、新しい仲間とともにメルボルンの一員であることを実感できる、世代を超えて受け継がれる大切な伝統となっています。
参加者の声
バードマン・ラリー目当てに来ました。仮装した人たちが川に飛び込む姿は爆笑もの!出場者に話を聞いたら、浮き輪と夢で作った飛行機だそうです。音楽や食事、みんなの笑顔が“この街に来てよかった”と思わせてくれました。
豆知識
- 「ムーンバ」は「みんなで集まって楽しもう」という意味のアボリジニ語が由来とされる。
開催日程
ムーンバ・フェスティバルは毎年3月、メルボルンのヤラ川沿いで開催。笑顔と光とコミュニティの魔法を、ぜひ現地で体感してみてください。
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