タダウ・カアマタン
サバ州に響く、感謝と命の祝祭
2026/05/29 - 2026/05/30
毎年5月、マレーシア・サバ州は「タダウ・カアマタン(収穫祭)」で色彩と音楽、笑顔に包まれます。カダザン=ドゥスン族やムルット族を中心に、村から都市まで誰もが参加し、米の収穫に感謝し、祖霊や自然への祈りを捧げるこの祭り。コタキナバルをはじめサバ全土で開催され、地元の人も旅人も、踊りやごちそう、伝統衣装、米酒の香りに誘われて、ボルネオの豊かな文化を体感できます。
カアマタンは5月30日・31日がクライマックスですが、5月中は各地でイベントが続きます。ゴングのリズム、竹筒で炊いたご飯や新鮮なタパイ(米酒)の香り、黒ベルベットに金糸やビーズがきらめく民族衣装…すべてがサバの大地と人々の温かさを感じさせてくれます。竹のダンスや美の女王コンテスト、伝統料理の数々、誰もが笑顔で迎えてくれる“感謝と分かち合い”のフェスティバルです。
主な見どころ
儀式・踊り・ウンドゥク・ナダウ(収穫の女王)コンテスト
カアマタンの中心は、ボボヒザン(女司祭)による稲の精霊バンバラヨンへの祈りと供物。伝説の乙女フミノドゥンの自己犠牲に感謝し、五穀豊穣と平和を願う神聖な儀式が行われます。伝統舞踊スマザウやスピード感あふれるマグナティップ(竹のダンス)、竹馬競争や腕相撲、吹き矢などの競技も大人気。
最大の見どころは「ウンドゥク・ナダウ(収穫の女王)」コンテスト。これは美しさだけでなく、知恵や文化への誇りを競う大会で、伝説のフミノドゥンを讃える意味も込められています。歌のコンテスト「スガンドイ」も盛り上がり、伝統歌や即興ソングが会場に響き渡ります。
民族衣装と装飾
カアマタンは目にも鮮やか。男女とも黒ベルベットに金糸やビーズ、銀貨で飾られた民族衣装を身にまとい、女性は花やヘッドドレス、男性はサッシュや儀礼用の短剣を身につけます。各地で模様や装飾が異なり、サバの多様性が際立ちます。会場や家々は竹や織物、カラフルなバナーで飾られ、温かくにぎやかな雰囲気に包まれます。
伝統料理と米酒
カアマタンはグルメ天国。ヒナバ(魚のマリネ)、ピナサカン(魚の煮込み)、リノンゴット(葉で包んだ蒸しご飯)、トゥハウ(野生ショウガ)、ブトゥッド(サゴ虫)など、珍味から定番まで勢ぞろい。デザートのアンブヤットやローカルケーキも人気です。タパイやリヒン(米酒)は竹や壺で供され、甘く芳醇な香りが会場に漂います。
文化・歴史的背景
タダウ・カアマタンは、カダザン=ドゥスン族やムルット族などサバ先住民族の農耕信仰と精霊崇拝に根ざした祭りです。伝説の乙女フミノドゥンが自らを犠牲にして人々を飢饉から救い、その体が稲となったという神話があり、毎年その霊バンバラヨンに感謝を捧げます。もとは収穫後の満月に合わせて村ごとに行われていましたが、現在はサバ州の公休日として公式に祝われ、民族の誇りと連帯、感謝の心を伝える祭りとなっています。
カアマタンは単なる収穫祭にとどまらず、サバの多民族社会の団結や文化継承、地域コミュニティの絆を深める大切な行事です。伝統と現代が融合し、世代を超えて感謝と喜びが受け継がれています。
参加者の声
クアラルンプールから初めて参加しましたが、人の温かさに驚きました。初めてタパイを飲み、竹のダンスに挑戦し、ウンドゥク・ナダウの応援も。今までで一番歓迎されたお祭りでした。
開催日程
タダウ・カアマタンは毎年5月30・31日、サバ州全域やラブアンで盛大に祝われます。地元コミュニティのオープンハウスに参加すれば、きっとサバの“家族”の一員になれます。
開催日程は変更になる場合があります。最新の情報は公式サイトなどをご確認ください。
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